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2008年11月

蔵見学「一ノ蔵」その2

一ノ蔵さんの見学は続きます。

一ノ蔵のこだわりに「手づくりの酒」というのがあると伺いました。“手づくりの酒”を名乗るには日本酒造組合が定める条件が3つ

甑(こしき)を使用して白米を蒸すこと
箱麹、蓋麹法で麹を作ること
生もと系、または速醸系酒母を造ってもろみを仕込むこと

その、甑を使った蒸米(むしまい)から放冷(ほうれい・蒸した米を冷ます)、さらに種麹振り(適した温度まで冷ました米に種麹を振り掛ける作業)の流れを見学せていただきました。

Img_2481Img_2482巨大な甑! 蒸しあがった米は、スコップで甑から掘り出す蔵が多いのですが、一ノ蔵さんでは一度に蒸す米の量がたいへん多いため、その作業をしていたら効率が上がらないとのことで、回転式の甑になっています。傾けた甑からかき出すように蒸米を外へ出す蔵人 さんたち。蒸気がもうもうと上がって熱そう~!放冷機の出口にも人がいて蒸米の温度をチェックしています。そして最後に種麹を振っているのが杜氏さんです。

蔵人さんたちが最後のところで待ち構えていて、種麹をImg_2479Img_2484 振った米を布で包み少し離れた麹室まで急いで運んでいました。蒸米の温度が下がりすぎてはいけないので、皆さん布に包んだ米を持って走る走る! ガラス越しに見るの台の上にみるみるうちに蒸米が山になっていきます。ここから切りかえし仲仕仕舞仕事などを経て(でこうじ・麹が出来上がること)までは約2日かかるそうです。

Img_2486 Img_2487 次に見せていただいたのは酒母(しゅぼ)を造る酒母室。酒母はもろみをじゅうぶんに発酵させるために酵母を純粋培養したもので、酒のもとになるもの。小さなタンクに麹と蒸米と水と酵母と乳酸菌によって仕込まれてる酒母。な、なんとこの酒母の味見をさせていただきました。もろみは何度かあるけど酒母は初めてー! んー酸っぱ~い!乳酸菌が乳酸を生成してることを実感。感動~~~!
しかし乳酸菌って…なんつーか、エライ菌ですね。元気な酵母を増やすため、ほかの有害なバクテリアを死滅させる乳酸を作り出すのに、その自分が出した乳酸と、元気になった酵母が作るアルコールのせいで死んじゃうんですもん。ありがとう乳酸菌!  

この酒母と、麹と水と蒸米(掛米)が「その1」でのタンクで3段階で仕込まれてもろみになるわけです。一通りの酒造りの過程をここまで丁寧に見せていただいたのは初めてでした。蔵人の皆さんがキビキビと動かれている様子も間近で見て感激。見学終了後に、お酒5種類と蔵の仕込み水を試飲。なんだかんだ言って、これが楽しみだったりしてね~えへへ…。一ノ蔵本醸造しぼりたて生原酒が、フレッシュでおいしかったなあ!

Img_2488 白衣から着替えて少し離れた「華の蔵」で、洋梨とひめぜんのカクテルをごちそうになり、お蕎麦を食べてから駅へ。

いやあ~充実の蔵見学でした! 詳しく判りやすく説明していただいた熊谷さん、最初から最後までお世話くださった山田さん、どうもありがとうございました。それから応援隊の管理人のHさん、いつも見学を企画してくださってありがとうございます。

今回の見学で感じたこと。
石数の多い蔵らしく設備の規模は大きいし工夫もされているけれど、やっぱり日本酒は人の手で造られるものなんだなと。人間が目で見て香りを嗅いで、時には音を聞いて判断し、肉体労働をして、そして微生物の力を借りて醸す、それは大きな蔵も小さな蔵も同じなんですね。あらためてそんなことを思った蔵見学でした。

蔵見学「一ノ蔵」その1

「みやぎの酒応援隊」主催の蔵見学にまたまた参加してきました。
今回は大崎市松山町の「一ノ蔵」さん。
年間生産石数が約2万石の宮城県では最も大きな酒蔵。今回はかなり内容が濃い見学で写真もたくさんあるので、2回に分けてアップします!Img_2463 Img_2464
仙台から東北本線に乗り松山駅で下車。タクシーに乗り合わせ5分ほどで本社蔵へ到着です。近代的な建物ですが、玄関にはさすがの、でっかい杉玉~!あとで聞いた話ですけど、これを作るのに軽トラック1台分の杉の枝がいるそうですよ。
まずはDVDで全体の酒造りの流れを見てから白衣に着替え帽子を被り白い長靴を履いて、完全装備でいざ!(余談ですが白衣を着るとなぜかみんな化学の先生みたいに見えるよね・笑)

Img_2465 Img_2466 最初に入った部屋はの部屋。出来上がった麹を麹室から出して冷ましているそうです。今回説明してくださった熊谷さんから「どうぞ触ってみてください。少し食べてみてもいいですよ」とありがたいお言葉。みんなで麹に触って食べてみました。真っ白な麹にそっと触ってImg_2467みるとパラパラとした手触り。口に入れたときはあまり味らしい味を感じないけれど噛みつづけるとじんわりと甘みが…。

食べてみてパッと甘みがくるような麹はあまり良くないですね。栗のようにホクホク噛んでいるうちにあとから甘みがくるのがいい麹」(熊谷さん)

ほんと、そんな感じでした! 大吟醸の麹は、もっと固くて乾いていて、味もあまりしないとのこと。麹は酒母用、初添用の麹は柔らかめ、用は固めになど造りわけするそうです。そのためには米の吸水、蒸しの段階から細心の調節が必要で「麹が大事と言いますが本当はその前のきちんとした蒸し米を作ることがいちばん重要。蒸し米で失敗したら大吟醸は失敗です」と熊谷さん。うーむ、重い言葉だなあ。

Img_2469_2 もろみ仕込みの部屋は巨大なタンクが1日違いでずらーっと並んでいます。1つのタンクに白米3トン、水4500リットルが仕込まれるそう。さすがに規模が大きいなあ。
Img_2471 三段仕込みの最後の留仕込をして1日めのもろみは、まだ溶けていない米が上に見えています。下からぶくぶくと炭酸ガスが上がってきて、米が火山の溶岩のように盛り上がって動めいてる。生き物だなあ、働いてるなあ酵母! 「がんばれよー」と声をかけてきました。

Img_2472 Img_2474 留仕込から1週間と2週間のもろみをそれぞれ味見させていただきました。1週間ではまだアルコールもあまり感じず薄甘酸っぱい?ような液体でしたが、2週間のほうは、はっきりとアルコール感があって酸味の強いどぶろくみたい。

Img_2476 Img_2478 続いて上槽(じょうそう)。もろみを搾って酒にする機械のある部屋です。さすがに酒粕の量もハンパ無いですね! 板酒粕は、魚の粕漬けなどの加工用になるそうです。自動圧搾機から、今まさに出てきたお酒を飲ませてもらいました。ジュルジュル…あれ? ジュースみたい! ほのかに甘いしアルコール度数も高く感じないよ! そしたら次に飲んだKさんが「これ、すず音じゃないスか?」と冷静なひと言。…ハハハ、そうでした。すず音は、もう1種類すず音用の濁り酒をこれと合わせて瓶詰めし、瓶内二次発酵をするんだって! …ってことは、すず音になる前のお酒を飲んだってことですから、ある意味めちゃめちゃ貴重な体験ですよねー。
Img_2475 そして、こんな近代的、衛生的な場所にもちゃんと立派な神棚が。「やはり最後は神頼みですよ」と冗談めかして熊谷さんが話されてましたが、蔵人さんたちは毎朝きちんと手を合わせて二礼二拍一礼されるそうです。酒造りの心って大きな蔵も小さな蔵も、同じなんですね。

このあと蒸米床もみ酒母づくりも見学。
つづきはその2で!

蒼天伝と蕎麦の夜

昨夜は松島の「むとう屋」さんへ。

毎年この時期恒例の「日本酒と蕎麦を楽しむ会」です。

東松島のおいしいお蕎麦屋さん「岩手屋」さんが
むとう屋さんに出張していらしてうってくださる蕎麦と共に

とっておきの日本酒

をたらふくいただけるという
蕎麦好き、日本酒好きなら
よだれ垂れ流しものの会(表現が汚いなあ…)。

こちらがむとう屋さんです。
2008_006




2階へ上がっていくと先日穣りの宴でお会いした、阿部勘さんの営業のSさん&若旦那にさっそく遭遇。酒の席には必ずいてスミマセン、と思わず謝ってしまう私…。

2008_007 開場時間直後についたので、好きな席に座り放題。蕎麦打ちがよく見える前のほうの席に決めて待っていると2年前に、この会でお会いした神奈川のおじさま4人組が!いやーお顔を見たら、思い出しました!人間の記憶って、けっこうあてになるもんですね。

きょうのお酒提供の蔵元さんは、気仙沼の男山本店さんです。
ダンディな菅原社長
2008_015





男山の数年前からの新しいブランド

蒼天伝(そうてんでん)

今から4年前、30年ぶりに帰ってきた杜氏さんが
新しい銘柄を作ったらどうだろう、と提案して

三陸沿岸の青い空、海を伝えていく
クリアで柔らかで透明感のある味わい

を目指すお酒として誕生したそうです。

吟醸、純米、本醸造のほかに、登場したのがこちらのお酒。
2008_021

瓶にフジツボとか付いちゃってます。

なんと。

海中貯蔵の蒼天伝です。

10~17℃のほどよい温度で、波に揺られながら1年間熟成した日本酒、これが…

驚くほどまろやかな熟成感!

菅原社長によれば、同じ期間、冷蔵庫で熟成させたものは、窮屈な味がするとのこと。また、常温熟成だと、熟成が行き過ぎる感があるとか。それから面による熟成の影響、波の振動の影響などがあるのでは、とのお話。いや、ほんとに驚きました。

それからもひとつ驚きの酒を飲ませていただいたのですが…。

阿部勘さんのSさんが私にささやいた魔のひと言。

「今朝、今年初めての酒、搾ったんですよ。。。
実はそれ、ちょっときょう持ってきましてね。飲みたいですか?」

飲みたいに決まっとるやないかーい!

Sさんの後についてこっそりバックヤードで飲ませていただいたのが

福露搾 純米吟醸 於茂多加

ワイングラスについでくださったのはおりがらみのうっすらと白濁した液体。
鼻を近づけると、ほんのり甘くふんわりと爽やかな香り。。。吟醸香とも違う、これがうわさの栗香?

ひと口。。。

これは、これは…ホントウニ日本酒デスカ?!!!

シンジラレナーイ!!!

私はずーっと飲んでるあいだ
「なんですか、これ! 日本酒じゃないですよ!」
とうわごとのように言ってました。
Sさん曰く、

「日本酒の赤ちゃんですよ」

言われてみれば、なるほど、そう。
赤ちゃんのすべすべのほっぺみたいな
ピュアなピュアな味。
個性が生まれる前。
誰もが無条件に愛してしまう。
そんな純粋さを感じるお酒。

飲み終わるのがほんとにほんとに惜しい味でした。

やー、とっても幸せな夜でした。
むとう屋さん、ありがとうございます!!! 

日本酒をロックで♪

昨夜は宮城県酒造組合で開催しているきき酒会。17時半からの会にいちばん乗りで鼻息荒く行ってきました。
今回から新たな試みで「イチオシの味わい方」って項目が加わってました。102種類の酒それぞれに次のような、飲み方のお勧めが!

・ロック(氷多め)
・ロック(氷少なめ)
・キリッと冷やして、
・室温くらいで、
・お湯割り、
・ぬるめの燗、
・熱めの燗。

日本酒ロックは、家でたまにやるんですが香りや味のタイプがそれに向くお酒かどうかってことまではあまり考えたことなかったなあ~。
酒造組合のI先生のお話によると、日本酒の香り成分は水に溶けない性質があるので氷が溶けた水と出合うことで、香りが揮発して吟醸香が花開くように感じられるとのこと。
興味あるのはお湯割り。きのうお湯割りに向くと紹介されてた酒は

幸之助院殿 新生漢方米 特別純米酒(綿屋)
黄金澤 山廃純米原酒 ひやおろし
日高見 純米 山田錦
日高見 純米酒
橘屋 特別純米酒 雄町
黄金澤 山廃純米酒

でした。うまみがたっぷりある感じのお酒かな?

102種類、酸度とアミノ酸度をメモしながらきき酒しました。そうすることで「なるほど」と目からウロコなところも多々あり。それはまた別な機会に!

会場には、I先生、H先生らがいらっしゃるので疑問に思ったことを質問すると、すぐ答えていただけるのがまたいいんですよねー。きのうはここ数回で比べるとずいぶんにぎやかで質問も活発だったように感じました。

「いづみ橋」勉強会!

Img_2406昨夜は、上杉の池田酒店さんの主催で、神奈川県の「泉橋酒造」さんから蔵元さんがいらしての勉強会。こちらのポリシーは「酒造りは米作りから」だそうで、酒米を自社の田んぼで作り、米を自社で磨き酒を造る。さらに冬期湛水(冬みずたんぼ)、不耕起栽培を実践して限りなく無農薬に近い形での米栽培へのこだわり。赤とんぼのラベルは、そのシンボルなのだそうです。

そしてなんとこの蔵は、全量純米造りです。つまり造る酒はすべて純米。ちなみに純米王国であるわが宮城県でもそういう蔵は勝山さんだけです。

自社で米を作るということは、たんぱく質の少ない、とことん酒造りに適した米を作れる。イコール、米を信用して必要以上に削らずにいい酒が造れるということ

という蔵元さんのお話に、なるほど、と思いました。

でも全量純米を実現するまでは、やはりずいぶんご苦労があったようです。昔からのお客様で本醸造や普通酒がお好きな方もたくさんいらしたでしょうからね…。宮城県の蔵元さんからも「地元の方から要望が多いので造らないわけには…」と、いう話を伺ったことが何度かあります。私自身は、本醸造もおいしいと思うお酒があるので、必ずしも全量純米がベストとは思っていませんが、それでもその信念を貫く努力、ご苦労には胸を打たれました。

Img_24071時間ほどお話を聞いたあとでいよいよお酒とお料理!きょうは燗酒でいづみ橋を飲むという趣向で大きな鍋で豪快に燗をつけました。

酒のラインナップは

・純米大吟醸
・恵 青ラベル純米吟醸
・恵 赤ラベル純米吟醸
・恵 海老名耕地
・特別純米酒
・純米梅酒 山田十郎

お料理もいろいろ燗酒との相性を試してみてほしい、という趣向に合わせ、さまざまな素材を使って、味付けにも一工夫がされたものがたくさん!

塩釜ひがしもののマグロ赤身や、イカの肝のルイベ、
Img_2408

ブルーチーズソースがかかった焼牡蠣
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生ハムとブルーチーズ、地鶏の白レバーペースト
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等々、和洋にこだわらないごちそうづくし!

肝心のお酒ですが、全体的にいづみ橋さんのお酒は甘さがほとんど感じられない、いわゆる「辛口」。燗にすごく向いてます。冷やだと、愛想がないくらいさっぱりしてるんですが40℃くらいに温めると、ほわん、と旨みが立ち上がってきて、それに促されるように唾液がじわっと出て…。で、後がスイッときれて、また肴に手が伸びる。。。そんな感じでした。

宮城県のお酒は、少しは覚えたつもりだけど、県外になると、まだまだ知らないことばかりだなあ。特に個別の蔵元さんの信念、考え方、姿勢について知る機会は少ないのでとても貴重な経験となった会でした。   

年に一度の「穣りの宴」!

昨夜は年に一度の宮城の地酒のお祭り「穣りの宴」の日でした。

ぎりぎりまで仕事があって、間に合うかどうか微妙だったけどせっかくコーディネート決めてたので、がんばって着物で!

10分前に開場に滑り込むと…おお~、もう会場はぎっしり人・人・人!
まずは日高見のブースに直行して、男前・平井社長直々に「大吟醸 日高見 短棹渡舟」を注いでいただく。幸せ♪

Img_2403 こちらは、出来たばかりの「あたごのまつ」新酒おりがらみを持って来てた新澤醸造店の新澤さんと蔵人の杉原さん。
「つるんとしたのど越しだがそれだけじゃない、しっかり旨みがある」という説明を某酒屋さんのブログで読んでてぜひ飲みたかったのです。確かにすっきりしてるけど、ただキレイなだけじゃない、味のあるフレッシュ感!ブラボー!取材に伺った際は、杉原さんが一通り蔵を案内してくださり、麹も触らせていただきました。お世話になりました。

Img_2401 そしてこちらが、宮城地酒界のイチロー(?)と呼ばれる
ナイスガイ、大沼酒造の久我さん。
先日のウイークリーが出たあとの、村田の陶器市では
ちょっとした有名人になってたという噂は聞いてましたが話を聞いてみたら、サインくださいという人もいたとか(笑)。
でも「記事、大事にとってあります」と言ってくださいました。ありがとうございます!

Img_2404Img_2402 いい笑顔ですね~癒やされます、一ノ蔵の永井さん!
純米酒バーではお世話になりました。 本当に温かい雰囲気をお持ちの方です。

次は、カメラを向けたら突然真顔になってピースをする萩野酒造の若きエース曜平さん 。そのほかにも、森民さん、山和さん、寒梅さん、川敬さん…一通りご挨拶。
あ、最後に、阿部勘さんの平塚杜氏にお会いできました!

最近特に思ってることなんだけど
酒好き(自分も含めて)は黙っててもこういう席は匂いを嗅ぎ付けて(笑)集まってきます。こういう方々が日本酒の現在を支えている。
だから、もちろん大事な存在であることに間違いないのですが、でもでもでも。
日本酒があまり得意じゃない、飲まず嫌いな人を日本酒好きにできたらな、と
強く思うきょうこのごろです。。。

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