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2011年2月

蔵見学「阿部勘酒造店」その2

2月10日にお邪魔した塩釜の阿部勘酒造店さん。
見学レポートその2scissorsです。

阿部勘酒造店では、平成6年から麹づくりには
自動製麹機を使っているとのこと。

こちらがその製麹機のコンピューター制御部分。
 ↓
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その名も「杜氏さん」shineというこの機械。

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麹は下の箱にセットします。
時間がくると段が入れ替わり、温度を調節。
上に突き出ている突起の出た棒で麹を混ぜて
仲仕事などをしてくれるのだそうですcoldsweats02

「今年は麹をつくるのが難しい年でした」と平塚杜氏。

今年は、猛暑の影響か米が硬く、
麹のはぜ込み(麹菌が米の内側まで菌糸を伸ばすこと)が
なかなか入りきらず、苦労したそう。
米の吸水具合のところから気を遣ったそうです。

機械が作るというのは、あくまで作業としての話。
そこに至るまで、
米をどれくらいの硬さに蒸すのか、
種麹をどれくらいふるのか、
温度をどれくらいに設定するのか、等々
微調整には、人の経験からくる多くの知識が必要。

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枯らし場です。

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苦労して作られる麹。
カリカリとして、噛むとじんわりと、ほの甘いですhappy01

麹には2種類あります。
もと麹(酒母に使われる麹)と
かけ麹(もろみの仕込みに使われる麹)。
いつもの年は、もと麹より、かけ麹のほうが
はぜを抑えめにするそうなのですが
今年はかけ麹もはぜ込み気味にしたそう。

一方で、もろみの仕込みのほうは
気温の低い日が続いて発酵が順調だったとのことrock
そのようにして生まれた今年のお酒は
全体的にすっきりした感じなのだそうですwink

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仕込みタンクたち。
夏に来たときは、空っぽだったから
もろみを見られて感激♪
酵母は4種類、米は7種類を使っているそうです。
そして、阿部勘酒造店の酒造りのモットーは

「酒は料理の名脇役」。

これは前回の蔵見学でもおっしゃってましたね。

ここで、平塚杜氏にこんな質問が出ました。

「酒造りが始まる前はどんな気分なんですか? わくわくしますか?」

平塚杜氏は、うーん、と少し考えてから、

造りが始まると休めなくなるし、少し憂うつ。
でも始まってしまえば没頭します。

とすごく正直な気持ちを話してくださいました。
以前、とある杜氏さんから、
「田んぼの稲穂が色づきはじめるとブルーな気持ちdespairになる」
と聞いた話をしてみると、
「ああ、ホント、そんな感じですよ」
と笑いながら共感されていました。

それだけ体力、気力が必要な仕事ってことですね。

数ヶ月間、造りに立ち向かう気持ちをしっかり持とうと覚悟を固める、
その前にちょっとだけ憂うつになるのは当然でしょう。
造りに入ると、すべてにおいてお酒たちが最優先。
発酵は、ちょっと待っててくれたりはしませんもんね。coldsweats02

まして造りの全責任を担う杜氏という立場ともなれば
重責によるプレッシャーは想像を絶します。wobbly
だからこそ、無事に造りを終えられた時の
杜氏さん、蔵人さんの喜びが格別なんだろうなあ…。shine
なんて、色々なところに思いを巡らせていました。

そして平塚杜氏からこんな言葉が。


「目標としていたところに近づくと、また違う山が見える」

…深みのある言葉でした。

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見学終了後、試飲をさせてくださいました。

のん兵衛グループが絶賛していたのが
左上の「於茂多加 男山 柱焼酎仕込み」
もろみに、吟醸粕取焼酎を加えて絞った日本酒。
すっきりと辛口で、熱燗やお湯割りにしたらいいんじゃない?!
という声が上がっていました。

私は下の真ん中のお酒がおいしかったnote
宮城の新酵母で醸された蔵の華40%精米の大吟醸。
香りがほどよく華やかで柔らかい、ふんわりしたお酒heart01でした。

今回も充実の蔵見学でした。
宮城の蔵に来ると元気が出るなあ。。。

お忙しい時期に、ひとつひとつ丁寧に質問に答えてくださって
本当にありがとうございました、平塚杜氏!
それと、今回の見学を企画してくださった、
宮城の酒応援隊の早坂久美さん、ありがとうございました!

蔵見学「阿部勘酒造店」その1

2月10日(木)、河北新報のSNS「ふらっと」のコミュニティ、
「みやぎの酒応援隊」企画の蔵見学で
塩釜の「阿部勘酒造店」へ行ってきました。
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昨年秋、山形の男山酒造さんへは見学に伺ったのですが
宮城の蔵を訪ねるのは久しぶり!shine
今確認してみたら、なんと昨年の萩野酒造さん以来でした。

阿部勘酒造店さんへは、夏の蔵見学の経験はありますが、
冬の造りの時期の見学は初めて!lovely
夏の見学の模様はこちら
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朝9時、蔵では平塚敏明杜氏が出迎えてくださいましたhappy01

ちょうど米が蒸かし上がったところと言われて
急いでsweat01蔵のなかへ!
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蔵人さんたちが蒸し米を甑(こしき)から掘り起こして桶に入れ
せっせと運んでは、広げて冷ましていました。
ここで「皆さん、やってみますか?」と平塚杜氏。

みます、みます!paper

手をきれいに洗い、紙のキャップを被り、運ばれてくる熱々の蒸し米を、
の上に広げては中央にまとめて再び広げて…というのを、
目的の温度になるまで数回繰り返す
作業。
以前、新澤醸造店さんの蔵見学でも体験させていただいたことがあります。
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これは酒母用の蒸し米だったようです。
ちょうど良い温度まで下がったのを
の小さな酒母タンクの中へドサドサと投入。
タンクには、水、酵母、乳酸、麹の入った液体がすでに入っています。
ここで大体18℃になるよう、蒸し米の温度を調整するそうです。

ここで、今年「もと屋(酒母担当)」をなさっている阿部昌弘さん
タンクの中に身を乗り出すようにして、
腕をすっぽりと酒母の中に入れてかきまぜます。
この作業、「手あま」といって、米が麹の力で溶けて
櫂棒が入るようになるまで朝夕行うそう。
18℃でも腕が肩の近くまで赤くなってましたが、
もっと温度が下がってきて5~6℃になると、
本当に感覚がなくなってしびれるくらいだそうですcoldsweats02
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(これが仕込んだばかりの酒母)             

酒母を仕込む段階で神経を使うのは、温度と衛生面とのこと。
掃除はもちろん雑巾がけもこまめになさっているとか。
確かにとても片づいていて余計なものはなく、清潔感shine漂う酒母室でした。

と、よそ見をしている間に、
さっきの酒母の中に見たことのない筒が刺さっています。

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ナンダロウ?eye
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これは「汲みがけ」という主に初日だけ行う作業で、
酒母の真中にこれを差すと、
周りの穴から麹の酵素液が入って上がってくるので、
その液をひしゃくですくっては周りの酒母にかけまわします。
米の糖化と発酵がタンクの上下まんべんなく進むように行う作業だそうですconfident

そこで同行者のHさんから質問が。
「あの上からつり下がっている紐みたいなのはなんですか?」
そんなのあったっけ?
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ありました!

さすがHさん、視点が鋭い。
私は下ばっかり見ていましたsweat01

これは、上槽(搾り)の作業がすべて終わったあと、
搾る袋を洗ったものをここに吊るして乾かすのだそうです。
それをするのは造りが全部終わって、最後の最後。
搾りが終わった後も、こうして作業はたくさんあるのですねえ。。。

長くなるので、その2scissorsへ続きます!

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