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蔵見学2017「蔵王酒造」

3月初め、宮城の2つの蔵を続けて見学させていただきました。
 
まずお邪魔したのが白石市の「蔵王酒造」さん。
2014年、2016年に続いて、近年では3度目です。
2014年 その1 その2
2016年 その1 その2
P3040517_3

大滝真也さんが杜氏となられてからは2回目の見学です。
今回の見学は蔵元見学がほぼ初めての方々にご一緒させていただいたこともあり
大滝杜氏が酒造りの仕組みについてとても分かりやすく説明してくださいました。
例えば酒母を造る段階では、
健全な酵母を大量に増やすという目的がありますが、
このことを説明するのに、大滝さんはこんな風に話しました。
 
「この部屋(酒母室)に、最初私たち7人位しか酵母がいないとして
このままだとすき間がたくさんあってすかすかです。
分裂して数が増えて自分たち(つまり酵母)で部屋がいっぱいになれば
他のもの(つまり雑菌)が入りにくくなりますよね」
分かりやすい!
説明を聞いていた方々、「なるほど~!」と感心してうなずいてました。
P3040527
むくむくと元気な酒母。
「酒母の段階がいちばん香りが高いんですよね。
醸造家としてはこの香りを残したいんですけど、なかなか難しいですね」

(大滝さん)
 
さてここ4、5年の間に、一気に宮城の人気銘柄のひとつになった感がある蔵王さん。
その間、上槽後の酒の温度管理の徹底をはかったり、
麹室や、ヤブタの濾板を新しくしたり、分析の機械を導入したり、
酒質を上げるために、ひとつひとつ改良を重ねてきました。
(その辺は、2014年、2016年の記事をご覧くださいませ)

「今期、ひとつ心がけてやっていたことがあります」と大滝さん。
P3040526_4

それは「もろみの中のお米を食べること」だそうです。

米を噛んでみて、その硬さを感じることで溶け具合をはかることを
意識してやっていた、と大滝さん。
「データは大事だと思いますが、それだけに走らないようにして
五感を使って、データとすり合わせる。それが今の自分たちの造りに
いちばん合っているのかなと思います」。
P3040536

麹室では、副杜氏で、麹担当の金子さんが作業を見せてくださいました。
P3040537
 
種麹も見せていただきましたよ。

P3040539

仕込みを行う下の階に出来た麹を下ろすために、床に空けられた穴。

古くからの蔵元さんには、よく見られる合理的な工夫ですが、
蔵王さんにもあったんですね!

P3040542

火入れ・瓶詰めのラインも見せていただきました。
火入れはプレートヒーターと、パストライザーの使い分けをされていて
それらの特長についても説明がありました。
現在はろ過後、1週間以内には火入れするようにしているそうです。

冷蔵庫は現在5つ。
保存するのに使うのはもちろんですが、
それぞれ設定温度が違う冷蔵庫間を出し入れすることで、
出荷前の酒の味の進ませ具合も調整しているとのお話でした。
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最後はきき酒をさせていただきました。
いつも見学に伺った時にお邪魔するこのお部屋、
リフォームして、とても素敵になってました!
夏場は大工の棟梁だという蔵人さんが手掛けられたと聞き、びっくり。
麹室や麹の大箱も作った方です。すごいわー。。。

同行の方々から、大滝さんが杜氏になられたいきさつについての質問が飛び
その話の流れから、前杜氏の杉浦さんのお話になりました。


「今自分が杜氏になってあらためて思うのは、
『人に任せる』のがどれだけたいへんなことかですね」

と大滝さん。

「杉浦杜氏は、自分に任せる時は全部黙って口出しせずに任せてくれました。
きっと心配だったと思うんですけど…。それを表に出さないようにされてて
自分たちがのびのびと酒造りに携われるようにしてくださった」。

言葉の端々に、杉浦杜氏へのリスペクトと感謝が感じられて
こちらまで何となく、うるっと来るものがありました。
蔵王酒造さんを訪ねていつも思うのは、
ホントに蔵の方々が楽しそうに、仕事に向かっておられるなということ。
もちろん大変なことはあるんでしょうけれど、
クリアにできる物や事はみんなで解決していこうという空気があります。

「酒は作業をこなせばできてしまう。だからこそ、
自分たちはそこにひとつひとつ意志を込めて造りと向き合っていきたい」


と最後に話してくれた大滝さん。

これはたぶん蔵王酒造で働く方々全員の意識だと思います。
それが伝わってくる蔵見学でした。


P3040544
蔵の皆さま、ご一緒させていただいた皆さま、
どうもありがとうございました!

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